SPECIAL

TVアニメ『メルヘン・メドヘン』
第九話アフレコ後キャストインタビュー
本渡 楓(加澄有子)&田所あずさ(日野さち)

――9話から新キャラクターとして日野さちが登場しましたが、どんな子ですか?

田所:最初に聞いていたのは、自分を主人公だと思い込んでいる女の子だということで……。とにかく突っ走る系で、やる気!元気!みたいな子ということでした。プラス思考で、『舌切り雀』感はどこにあるんだろう?って思ったんですけど(笑)、おバカでムードメーカーなので、周りは明るくなるのかなと思いました。

――なかなか面白いキャラクターですよね。

田所:一番最初にお話いただいたときは、ネガティブでマイナス思考だということだったんです。でも台本をもらったら違っていて、確認してみたら「それはナシで」と(笑)。丸っきり私に似ているところがなくなっちゃいました。

――そういうネガティブな面があることを隠して、元気でいる!とかでもない?

田所:いや、ホントにガチのバカヤローだったようで(笑)、演じてみると本当に愛おしい子だなと思いました。9話で初めて登場するから、みなさんの雰囲気を壊したらどうしようって緊張するじゃないですか。でも、壊してもいいキャラだったので、さちさんの明るさに私は救われました(笑)!

――もう終盤に差し掛かったところでアフレコに入っていくのはどうでしたか?

田所:緊張もしましたけど、顔見知りの方が多かったので、それはすごく良かったです! 入った瞬間和やかな雰囲気だというのは伝わってきたので、さちさんも楽しんでるし、そのままの伸び伸びとした楽しい気持ちでアフレコをやらせていただきました。

――すんなり日本校に馴染めたんですね。

田所:どうなんですかね~。
本渡:一瞬で馴染んでました! 最初からいたくらいな感じで。

――それにしても、何の匂いもないところから、突然現れましたよね。

田所:自分が主役だと思っているので、「ちょおおっと待ったあ!」って言って登場するんですよ。別にみんな待ってなかったと思うんですけど……。あと「トウッ!」ってセリフもあって、それは昔のライダーっぽくやってと言われました。そこは何となく雰囲気は出してやってみました。

――ついに勢揃いした日本校についてはどう思いますか?

本渡:私は頼もしいな!と感じていました。お芝居の面でもそうですし、さちさん自身も頼もしくって。でも、有子目線にはなるんですけど、日本校はちょっとバラバラなんだろうな、なかなかまとまらないんだろうなって思いました。でもそれがすごくおかしいなと思いながら見ています。
田所:有子がツッコんでくれて嬉しかったです(笑)。
本渡:「仲間だと思われたくない」って頑なに言ってますけどね。
田所:それすら、むしろ嬉しい!

――9話のお話はいかがでしたか?

本渡 初っ端からちょっといやらしかったんですよ。なかなか今までなかったと思うんですけど、中国校のシュエメイさんの酔八仙っていうのが、ちょっとセクシーな技で、お色気的な戦い方をするんです。まだ私たちはどういう映像になるのか見れてないんですけど、アフレコ現場でもシュエメイさんに見とれてました。
田所:エロく飲むってト書きに書いてあったよね。
本渡:ここのシーンで、私は心を掴まれたな!って思いました。そのアメリカ校と中国校の戦いがひと区切りしたあとに、日本校のみんなは新幹線に乗って、土御門家のほうに特訓に行きましょうって流れになったんですけど、みんなの久々に見る日常回だったので、すごくホッとしました。最初はピリピリしていた諸国連合と、ロシア校も一緒で。「ソースカツ丼」ってひたすら言ってるモリーちゃんも可愛かったし、このあとのお話もわかる身としては、ここのほっこりしているところは貴重だよ!ってみなさんに言いたいですね。葉月のサンドウィッチのやり取りとかは、今後はないであろう癒やしなので、しっかり見てほしいです。

――有子は課金ネタもありましたしね。

本渡:ゲームとか好きそうな子だな、課金とかしてそうだなとは思っていたんですけど、実際に有子ちゃんの趣味や好きなことの話が出てきたのは始めてだったんです。「10連ガチャを10回まわした」っていうセリフが出てきていたので、やはりキミはそっちだよな!って親近感を覚えました(笑)。

――本渡さんも廃課金兵!?

本渡:私も課金をすっごくするんですよ。でも、先日ケータイが水没してすべてが消えましたけど(泣)。
田所:え――ー! 怖い!

――バックアップは?

本渡:取ってなかったんです…。お風呂でYouTubeを見てるからいけないんですよね……。みなさまはデータのバックアップはこまめに取っておいてくださいね……。

――田所さんは、9話いかがでしたか?

田所:私は9話からの参加だったので、まずは作品の雰囲気を掴むことが大変だったんですけど、キャラクターの多さにはビックリしました。でも考えてみればさちさんも隔離されていたところからスタートなので、気持ち的には一緒で安心してました。

――今回対談してもらっていますが、日野さちは、実は9話でも最後のほうでの登場ですよね。

田所:そうなんですよ! 看護婦さんが「また抜け出した」って言ってるので、結構抜け出してたんだな~って思ったりしながら見てましたけど。
本渡:こんな元気なのに病院に入院してたのが意外でした。
田所:でも治ってはいないという。猪突猛進で面白いんだけど、みんなからも特に「おかえり感」をもらえてないんですよ(笑)。ただそれもある意味ありがたいし、面白いところなんですけどね。みんなのおかげでキャラが見えてきた感じでした。 

――第一声目ではどんなディレクションがありましたか?

田所:最初のシーンをやったら、「そんな感じでオッケーなんですけど、このあとよりテンションが高くなるんですけど大丈夫ですか?」って言われました。ここでそこまで出して大丈夫ですかと。「わかりました、調整します!」って感じで調整しましたけど。

――まだサビの前なんですよ、と。

田所:そうです。サビの前のBメロで本気出しちゃったみたいな(笑)。とにかく突っ走るキャラクターですね。

――最後は、静が次の試合に出れないかもというところで終わりました。

本渡:そうなんです。最後に静が十三人委員会に原書を渡しちゃうんですけど、土御門の娘とはいえ、どこかで心の脆さみたいなものがあるのかなって思いました。でも、土御門家に仕えている有子をやっている身としては、相談してくれ!って思ったんですけどねぇ。

――今後どうなりそうですかね?

本渡:10話のことになるんですが、静さんがあるセリフを言うんですけど、そこのシーンが大好きで、シビれました!
田所:10話でも、すごくシリアスな話をしている中で、さちさんひとりだけは、ギャーギャーと騒いでましたね……主にAパートですけど。それと、さちさんもそれなりに解説みたいなことをするところがあったんですけど、そこはちゃんと言うのかなと思ったら、ディレクションで「ワクワクすっぞ!みたいな感じでやって」とかと言われて。どこかちょっと楽しんでいるというか、不思議な視点でいる子なんだなって思いました。結構、シリアスな中でも騒いでいるので、そこにどんなBGMが付いているのかはちょっと心配なんですよね。ただでさえ作品の空気に馴染めてないのに(笑)、大丈夫なのかと。でも、私個人的にはさちさんのキャラクターは大好きで、やってても楽しいし、憎めない愛おしい子です!
本渡:私、気になっていたのがアメリカ校のルーシー・バートンさんで。原書が『ゾンビ』なんですよ。もしゾンビをやるとしたら、どうやって声を入れようかな~、おら、ワクワクすっぞ!って感じでした(笑)。ガヤのゾンビの声は男性がやったんですけど、男性声優がほとんどいない現場なので、その場にいたスタッフさんやマネージャーさんたちが招集されてマイク前に並ぶという。個人的に、なかなか見ることができない方たちのアフレコ風景が見られたので、そういうところも楽しかった10話でした。
田所:でも、リンさんの過去も出てきたから、あれを見たら、どうにかして助けてあげたいって思っちゃいますよね。本当に悪い人はいないんじゃないかなって思いました。
本渡:10話のリンさんのお芝居は、私個人として、すごく惹き込まれる芝居であり表現だったりしたので、敵とは言え、どこか守ってあげたくなるようなリンさんでした。

――あと、田所さんは予告でも活躍してましたね。

田所:9話では予告もやらせてもらったんですけど、テンションの差がすごかったです。台本と予告の脚本を一緒にもらったので、一体さちはどういう性格なんだろうって思いましたけど(笑)、予告は別モノなんですね。

――9話~10話あたりにかけて、気になるキャラクターはいましたか?

本渡:私はリンさんのパパですかね。9話で「パパに喜んでほしいだけ」って言っていましたけど、何でリンちゃんがあんなになってしまったのかの秘密がパパにあるような気がするし、それがこれから描かれるのかどうかはわからないですけど、ちょっと気になります。
田所:途中参加すぎて全員気になってるんですけど(笑)、アーサーとアガーテの2人が独特の雰囲気を持ってそうだったし、10話での2人の会話にはすごく惹き込まれました。あのうえしゃま(上田麗奈さん)演じるアーサーさんの意味深なしゃべり方! 神なのか?みたいな感じで気になりました。どういう立ち位置の方なんですかね。

――では最後に、自身のキャラクターへメッセージをお願いします!

本渡:「有子ちゃんよく聞いてください! 廃課金兵だと私はあなたのことを思っているんですけど、実は中の私も課金兵として活躍してきましたよ! ただ、私が身をもって経験した悲惨なことから言うと、ちゃんとバックアップは取っておくんだぞ! あとゲームもいいけど、もっと友達を増やそうね、有子! これからも頑張れ!」
田所:さちさんは、何だかんだでポテンシャルが高い子だと思うんですよ。ちょっとバカにされがちなんですけど。テンションが高すぎて遠巻きに見られてるけど、実は頭もいいと思うし、戦い方もカッコいいし、前線で戦えているので、これから日本校を支える一角になれるんじゃないかと、私は信じています。ただ、たまには突っ走らずに冷静に行動してみてもいいんじゃないかなと思います。すごく特殊な魔法を持っていて、使い勝手は悪いけど、使いこなせたらなかなかに強い魔法だと思うので今後に期待してます!

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