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TVアニメ『メルヘン・メドヘン』第二話アフレコ後キャストインタビュー
楠木ともり(鍵村葉月)&Lynn(ユーミリア・カザン)

最初にカザンさんでいじめちゃったけど、私は、カザンさんほど怖くないよ(Lynn)

――Lynnさんの『メルヘン・メドヘン』に対する印象は?

Lynn:オーディションのときに設定資料を読ませていただいたんですけど、キャラクターデザインがめっちゃ可愛いな!って思いました。学生のときの姿と変身したときの姿が全然違っていて、よりカッコいい雰囲気になる子もいて興奮しました。
 魔法少女モノでファンタジーではあるんですけど、私たちが小さい頃から馴染みがある“童話”というものと混ざり合うことで、より身近に感じられるというか。今までにありそうでなかった魔法少女モノなのかなって思って、すごくワクワクしてアフレコに臨みました。

――オーディションでは、カザンさんを受けたんですか?

Lynn:もうひとキャラクターくらい受けたかな? でもカザンさんみたいなカッコいいキャラクターをやってみたかったので、カザンさんをやりたい欲は、すごく出ていたと思います(笑)。

――カッコいい役をやりたい願望が強かった?

Lynn:男の子とか少年役をやりたい願望が結構昔からあったんです。カザンさんは、気分的に男の子を演じているような気持ちでやっているし、私自身も男っぽいと言われることがあるので、すごく楽しいです。

――楠木さんはLynnさんの第一印象はいかがでした?

楠木:「わっ! きれい!」って思いました。どんな声の方だろうと思っていたんですけど、Lynnさんの声を聞いたときに「カザンさんだな!」って思ったんです。でも、カザンさんの雰囲気はあるんだけど、末柄さんと同じく優しそうだなって、すごく感じました。これからの収録が楽しみになりました。

Lynn:最初に別の現場で会ったときに「『メルヘン・メドヘン』で一緒だよね、よろしく!」って挨拶をした気がするんですけど、確かそのときも制服で! 「やばい!女子高生だぁ」って思いました。それが第一印象なんですけど、本当に可愛らしくてフレッシュな感じ。もう眩しいんですよ、キラキラしてるなぁって思ってました。で、アフレコ初日のテストが始まる前に、台本を読んで練習している声を聞いたとき、「葉月ちゃんってこういう感じなんだ、可愛い~~!!!」って、すごくしっくりきました。

――2人共、役にぴったりですよね。Lynnさんはカザンを演じる上でこだわっているところはどこでしょうか?

Lynn:これから物語が進むにつれて、頼れる姉御っぽいところも出てくるんですけど、今の段階では、ただ挑発してる怖い人って感じなので、圧強めに出しています。でも、カッコよさの中に可愛さが見え隠れしたりすればいいなぁとは思っています。ディレクションでは、「ここもうちょっとニヤリとして」って言われたりもしたので、含みのある感じも出してますね。

――なかなか衝撃的な1話でしたよね?

Lynn:いきなり温泉をぶっ壊して、主人公を追いかけ回してますからね(笑)。

――葉月との、そこでのやり取りはいかがでした?

Lynn:すごく楽しかったです(笑)!

楠木:葉月の妄想で、ヤンキーのシーンがあったんですけど、あそこ楽しかったですよね?

Lynn:うん。最初雰囲気がコミカルだったので、可愛い感じで脅すセリフを言ったんですけど、「ヤンキーさんな感じで、怖くやってください」と言われたんです。そしたら予想以上に怖くなっちゃって、「葉月ちゃん、ごめん」って思いながらやってました(笑)。

楠木:怖かった(笑)。でも、妄想ですから!

――Lynnさんが感じたアフレコの雰囲気はいかがでしたか?

Lynn:ともりちゃんがずっとマイク前に立っているなって(笑)。それを温かく見守っている私たちというか。それと、ともりちゃんと末柄さんの関係が、本当に葉月と静みたいな感じで、困っているときに優しく教えてあげている末柄さんを見ながら、私はニヤニヤしてました。この2人のやり取りが微笑ましいんですよね。でもこれからどんどん女性キャストが増えていくことを考えると、もっとキャッキャッしていくのかなって思ってます。

――序盤はキャストの人数も少ないから、仲も良くなりやすそうですよね?

Lynn:今日も休憩時間に2人でスティックパンを食べてて(笑)。

楠木:たまたま一緒のを買ってきてたんですよ。

Lynn:そこでもシンクロしてて、可愛い~って思ってました。本編からそのままリアルに出てきてる感じだった。

楠木:Lynnさんは他作品でお会いはしてたんですけど、末柄さんはゲームショウが初めてで、そのときから本当に優しくて話しやすくて。今も休憩中、ちょっとしたことも質問しますし、それにも応えてくれて。Lynnさんのおっしゃる通り、葉月と静の関係性みたいなものは感じてます!

――Lynnさんと楠木さんの関係はどうなんですか?

Lynn:最初にカザンさんでいじめちゃったからなぁ。でも、カザンさんほど怖くないよってことは伝えておきたい。

楠木:全然! 本当に優しいです。

Lynn:たいていのことは末柄お姉さんがやってくれるから、私もそこに甘えたいなと(笑)。でも、末柄さんも、たまに抜けているところがあるので(笑)、そういうときでフォローできたらいいなって思います。

葉月ちゃんが1話に比べて、だいぶ気持ち悪くなったなって思いました(楠木)

――1話と2話で、印象的なシーンはありましたか?

楠木:2話は、実の母に「自分の『物語』を見つけなさい」って言われるところから始まって、最後もそのセリフを思い出して終わるんですけど、葉月にとって実の母がいかに大事な存在かというのがわかるなぁと思いました。今回は静ちゃん自身も、思っていたことを葉月にちゃんと話してくれたりして、より人間っぽさが出ていたというか。葉月自身もショックな出来事はあったけど、それが静ちゃんと仲良くなるきっかけにもなったので、ハートフルだったというか。人間らしさが出ていた回だったと思いました。

――実際にありそうな、リアルな感情が出た回でしたよね。葉月ちゃんが傷ついたところは、静がカザンに「ヘクセンナハトを勝ち抜くために葉月を鍛えてるだけだろう」と言われて、「そのとおりです」ってあっさり答えてしまったところですね。

楠木:はい。もう、切ないっ!って思いました。しかも静ちゃんがはっきりズバッと言っちゃうんですよ。何で~~って(悲)、何で言っちゃったの!と思って、末柄さんとも「この子は嘘がつけないのかな?」って休憩時間にお話ししてたんですけど、それも静ちゃんの愛なのかな?って思いながら、どうなんでしょうね?

Lynn:包み隠さないんでしょうね(ズバッ)!

――静も人付き合いがうまくないんでしょうね。葉月にとっても、沈んだ感じは初めてですよね。

楠木:そうですね。普段ワチャ~ってしているので、ここで落ち込んだ顔が見られて、演じる側としては「こういう葉月ちゃんの一面もあるんだな」って感じました。演技もすごく迷ったんです。カラ元気みたいな方向もあったんですけど、全部をそうしちゃうか、ちゃんと落ち込むのか……。でも、葉月ちゃんは普段から人間関係に苦手意識を持っている子だったので、ちょっとしたことでもだいぶ傷付くんだろうなと思ったんです。しかもこれはちょっとしたことではなく、だいぶショッキングな出来事だったと思うので、泣くくらい勢いだろうと、すごく落ち込んだ演技をしました。

Lynn:あと、一緒に魔法の授業を受けている子が、結構年下の子たちだったんですよ。小さい子ってガツガツと本当のことを言っちゃうじゃないですか。それも余計心に刺さるんだろうなって。だけど最終的に一人じゃなく、お友達もできて強くなる終わり方になっていたので、これからもいろいろと乗り越えて成長していく姿を見たいなと思いました。

――そもそも2人がそんな展開になったのもカザンさんのせいでしたよね?

Lynn:…あれ?

楠木:確かに(笑)。ヘクセンナハトの話を出したからですよ!

Lynn:でも、それは静がいつまでも隠してるからさ。

楠木:あの勢いだと、カザンさんに言われるまでずっと言わなそうですよね。前日くらいに「ヘクセンナハトに出てもらうから」とか言いそう(笑)。

――先程、含みがあると言いましたけど、カザンは先のことが見えている感じはしますよね。

楠木:実は周りのことがよく見えている感じがしますよね。怖いけど本当は優しい!みたいなところも、今後出てくるのかなぁ?

Lynnさんの印象的なシーンはありますか?

Lynn:2話で葉月がかぼちゃを出すシーンがあったんですけど、私は完全にハロウィンのときにやったニコ生で、かぼちゃを乗せていたともりちゃんを思い出してました(笑)。あぁ、ここに繋がるんだなって。

楠木:確かに(笑)!

Lynn:それによって距離が縮まっていくんですけど、ハンバーガーというところが良かったです。静さんのイメージとのギャップがあるじゃないですか。

――イメージできないからこそ印象に残りますよね。でもこのぎこちない関係って、高校時代を思い出す感じはありますね。

Lynn:何でもない日常のやり取りで関係って作られていくんだなぁって思います。

――あと、学園長が高いところから「とう!」って降りてくるところも面白かったです。

楠木:今回はレンジャーしてましたね。私、「へんッ、しんッ!」って言うところで「藤岡弘さんみたいにやってください」と言われたんですけど、わからない……って思いながら、とりあえず熱い感じでやってみたら、OKっぽかったです。あれで正解だったんですかね?

――リテイクがなければ、きっと正解ですよ(笑)。2話はそういうシリアスなシーンもあったけど、最初に有子に捕まっていたり、ギャグっぽいシーンも多かったですね。有子はどうですか?

楠木:日本校の子だから、これから仲良しになるんだろうなって思いました。

Lynn:変身後のビジュアルは、有子が一番好きかも。

楠木:可愛いですよね!

Lynn:原書が『一寸法師』だから、変身すると背が低くなるんですよ。それで厚底の靴を履いているのも可愛い。

楠木:大きい打ち出の小槌を持ってるっていうのも可愛い~。

――あとは何かありましたか?

Lynn:私、変身するときに言う「ブーフ・ヒュレ」が本当に言えなくて(笑)。一番出てくる基本の魔法が、なぜこんなに言いづらいのか!って思いました。

楠木:そりゃ葉月ちゃんも(変身するの)無理だわ~って思いました。あと、葉月ちゃんが1話に比べて、だいぶ気持ち悪くなったなと思いました(笑)。彼女はオタクなので、ちょくちょく「変身!」とか「とう!」とか連呼するんですけど、「だいぶイタいな」って。気持ち悪い感じでしたよね?

Lynn:いや、可愛かったよ。可愛いレベル!

楠木:最終話では、すごいオタクになってそうだけど大丈夫かな…。こじらせちゃってる子だから心配です。

――では、Lynnさんの気になるキャラクターを教えてください?

Lynn:リンちゃんかな。アメリカ校の子なんですけど、カザンさんともこれからいろいろありそうなので気になります。諸国連合とアメリカは裏でいろいろあって、一番関わりがあるのがリンちゃんなんです。可愛いけど……っていう一番質が悪いタイプなので、要注意人物ですね!

――今後の見どころというと、どんなところですか?

Lynn:カザンはめちゃめちゃいい子なんですよ! 面倒見がいい子なので、カッコいいだけじゃない、可愛くてやさしい面もあるんだよっていうところを楽しみにしていてほしいです。

楠木:やっと2話で葉月ちゃんと静ちゃんが友達らしくなり始めてきたので、私も早くイチャイチャしてほしいので、どんどん仲良くなってほしいです。ぜひ2人の関係を見守ってください。

Lynn:葉月の妄想シーンあったじゃん。「タイが、曲がっていてよ」のところ。あれが現実でも行われたらいいなって思った。

楠木:妄想でしたからね。いいですね!

――では最後に、自分のキャラクターにメッセージをお願いします。

Lynn:いい子にしてないと、また学園長に罰を与えられちゃうよ。温泉はくれぐれも壊さないようにしてね!

楠木:これから静ちゃんがいる世界と自分が暮らす現実世界との両立がとても大変になると思います。私も学校と仕事の両立で今大変なので、重ねちゃう部分があるんですけど、一緒に頑張ろうね!

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